歩きやすいみちづくりを目指して~道路技術基準の条例化と歩車共存道~
三島市道路の構造の技術的基準を定める条例が平成25年4月1日に施行されます。この条例では、安全で歩きやすい道路となるよう、「スマートウエルネスシティ構想」の概念を取り込んだ基本理念を定め、「歩車共存道」を定義するなど、三島市独自の基準を盛り込んでいます。
今までの道路は、全国一律の基準である「道路構造令」により整備されてきましたが、「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(地域主権一括法)が平成24年4月に施行されたことにより、道路法の一部が改正され、今まで道路構造令で定められていた道路の構造の技術的基準を地方公共団体の条例で定めることになりました。
条例を定めるにあたっては、地域の実情に応じて、道路構造令と異なる内容とすることができます。これを独自基準と言い、三島市道路の構造の技術的基準を定める条例では、基本理念を定め、歩車共存道を規定しました。
基本理念について(独自基準)
「スマートウエルネスシティ構想」の概念を取り込んだ基本理念を定めました。基本理念は、以下の4つの柱からできています。
- 誰もが歩きやすい道路構造を目指す。
- 当該道路に求められた機能を確保するよう配慮する。
- 幹線道路は、自動車と歩行者等を可能な限り分離するよう配慮する。
- 生活道路は、歩車共存道とするよう配慮する。
歩車共存道について(独自基準)
歩車共存道は自動車の速度や通過交通を抑制し、歩行者や自転車の安全を確保することを目的にした道路のことを言います。歩行者の安全を確保するには、歩道等を設けることが一般的ですが、三島市は、古くからの町並みが残り、中心市街地や生活道路では、道路の幅員が狭いところが多く、用地買収を伴う歩道等の設置は容易でありません。そこで、そのような狭い道路を歩車共存道とすることにより、限られた道路幅員の中で歩行者等の安全を確保しようとするものであり、具体的な内容は以下のとおりです。
- 生活道路は、必要に応じ、歩車共存道とすることができる。
- 幅員は路肩を含め4m以上とする。
- 歩車共存道の設計速度は30km/h又は20km/hとする。
- 歩車共存道には、必要に応じ、歩行者の休憩スペースを設ける。
- 歩車共存道には必要に応じ、路面に凸部、狭窄部、屈曲部、車止め等を設置する。
歩きやすいみちづくりを目指すには・・・
三島市の独自基準である「歩車共存道」の整備を推進するには、普段道路を利用されている皆さんのご協力が不可欠です。より安全で歩きやすい道路になるよう整備を進めてまいりますので、皆さんのご理解とご協力のほどよろしくお願いします。