(第256号)第二十四回国民文化祭 邦楽の祭典 (平成21年9月1日号)

 今年(平成21年)の秋に開催される「国民文化祭」の市主催事業について二回に分け、今月号と来月号で紹介します。

《国民文化祭とは?》  
 国民文化祭は、日本各地で行われているいろいろな文化・芸術活動(合唱・吹奏楽・民謡などの音楽、現代劇・ミュージカル・オペラなどの演劇、詩吟・日本舞踊・邦楽・茶道などの伝統文化、さらには文芸、美術、映像など)を全国的な規模で発表・鑑賞し、また交流する場となる国内最大の「文化の祭典」です。国民体育大会(国体)の文化版とも言われ、略して国文祭とも呼ばれます。昭和六十一年(一九八六)、第一回大会が東 京で開催されて以降、毎年各都道府県の持ち回りで実施され、今年は静岡県で第二十四回大会が行われます。  

 三島市では、邦楽の祭典、小倉百人一首かるた競技全国大会の二つのイベントを実施します。

《邦楽とは?》  
 明治期に日本に入ってきた「洋楽」に対する言葉で、広い意味には日本の伝統的音楽全体を指します。  
 しかし邦楽の定義には諸説あり、現在では、筝・尺八・三味線・琵琶などによる、近世以降に成立した芸術的音楽を指します。

《邦楽の祭典》  
 邦楽の祭典は、「富士のもと せせらぎの水面に流れる 邦楽の調べ」をサブテーマとし、十月二十四日(土)、二十五日(日)に、市民文化会館で行います。  
 二十四日は、次世代を担う子どもたちを対象に「こどもワークショップ~筝の演奏体験講座~」を実施し、和の心や情緒あふれる日本音楽の素晴らしさを知ってもらいます。  
 二十五日は、全国から二十団体が出演する筝、三絃(三味線)、尺八の競演です。なかには胡弓を加えた団体もあり、優雅な和の音色を奏でます。また午後には、地唄・生田流筝曲の家元である人間国宝二代目富山清琴氏の特別演奏があり、祭典に花を添えます。  
 静岡県からは、二団体が出演します。地元三島を中心とする県東部の演奏者百三十三人は、華やかな祝儀曲である『松竹梅』でオープニングを盛り上げます。そしてフィナーレに出演する県中・西部の演奏者七十八人は、美しくそして壮大な富士山をイメージした創作曲『富士之国』を演奏し、祭典の最後を飾ります。  
邦楽の祭典は、入場無料となっており、来場者にお茶のおもてなしもあります。ぜひお出かけください。
【平成21年 広報みしま 9月1日号 掲載記事】