三島の歌碑・句碑5 町なかに 富士の地下水 湧きわきて 冬あたたかに こむる水靄 ―穂積 忠― (平成21年5月1日号)
この歌は、大仁町(現伊豆の国市)出身の歌人・穂積忠(きよし・1901~1954)が詠んだ歌です。歌集『叢(くさむら)』の中に収められた「三島市」という五首連作の中の一首です。
作者は韮山中学(現韮山高校)時代から北原白秋に師事し、四季折々の伊豆や三島の風景を歌にしました。また教育者としても活躍され、三島北高校や三島南高校の校長を歴任しました。
標題の歌は昭和28年の作ということで、三島の街中にはまだ富士の湧水がこんこんと湧き出ていたころのものです。冬の朝でしょうか、靄(もや)があたり一面に立ち込め、まるで歌川広重の浮世絵「朝霧」を思い起こすかのような光景が詠まれています。町中を湧水が溢れていた往時の三島がしのばれます。
【広報みしま 平成21年5月1日号掲載記事】
作者は韮山中学(現韮山高校)時代から北原白秋に師事し、四季折々の伊豆や三島の風景を歌にしました。また教育者としても活躍され、三島北高校や三島南高校の校長を歴任しました。
標題の歌は昭和28年の作ということで、三島の街中にはまだ富士の湧水がこんこんと湧き出ていたころのものです。冬の朝でしょうか、靄(もや)があたり一面に立ち込め、まるで歌川広重の浮世絵「朝霧」を思い起こすかのような光景が詠まれています。町中を湧水が溢れていた往時の三島がしのばれます。
【広報みしま 平成21年5月1日号掲載記事】