三島の町名いまむかし5 芝(しば)町 (平成20年7月1日号)
芝町は、現在の寿町・本町・芝本町・一番町にまたがる地域です。この町名の由来は、町域にある長圓寺〈ちょうえんじ(芝本町)〉が芝増上寺(しばぞうじょうじ)の末寺(まつじ)であった、また雑木林が多いところだったからともいわれ、江戸時代の文献には柴の字が充てられています。この町域は、奈良時代に伊豆国の国庁〈こくちょう(朝廷から派遣された国司が政務を執った施設のこと、国庁の所在地を国府と称しました)が置かれていたといわれ、三島東京海上ビルから源兵衛川に至る北側一帯の地域と推定されています。またこの地域には、江戸時代の元和(げんな)年間(1615-24年)ころに徳川幕府の御鷹部屋(おたかべや)があったところで、多くの鷹とその飼育に携わる役人たちが住んでいました。ちょうど長圓寺の裏一帯あたりで、昭和初期の三島町の地図に「鷹部屋」の地名をみることができます。
▲芝本町の国庁があったといわれる付近
【広報みしま 平成20年7月1日号掲載記事】
▲芝本町の国庁があったといわれる付近
【広報みしま 平成20年7月1日号掲載記事】