旧石器時代(1万5000年前まで)
寒冷な気候だった旧石器時代には、オオツノジカやナウマンゾウなどの大型の動物が住んでいました。
人々は様々な石器(打製石器)を使い、これらの獲物を追って山間部を移動して生活していました。
市内では3万4000年以上前のものを最も古いものとして箱根西麓の丘陵地帯で多くの遺跡が見つかっており、この一帯に人が住んでいたことがわかります。
(1)落とし穴猟
3万2000年前 初音ヶ原遺跡
直径1.4m程度、深さ1.5m程度の落とし穴が列状に並んでいます。落とし穴の列は150m以上にわたって二重三重に配置され、穴の数は100個以上であったと推測されています。穴の大きさからシカやイノシシのような中型の動物を狙ったものと考えられます。
(2)箱根西麓で出土した打製石器
左:ナイフ形石器
中央:槍先型尖頭器 旧石器時代 山中城E遺跡
右:細石器 旧石器時代 願合寺A遺跡
ナイフ形石器は黒曜石などの石材から石のかけらをうすくはぎ取ったものを加工して作ります。そのため、ひとつの石材からたくさんの石器をつくることができます。槍先型尖頭器(やりさきがたせんとうき)は木の棒にくくり付けて投げ槍として使われました。細石器は細かい刃をいくつも木の柄などにはめ込んで槍先にするもので、一部が欠けてもそこだけ付け替えて継続して使うことができます。
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