バスクリンのお風呂博士に聞く!健康に役立つ「お風呂のコツ」(その10)
スポーツの後の疲労を素早く回復させ、パフォーマンスを上げたいですね。 今回も株式会社バスクリンのつくば研究所 フェロー 石澤太市さんに素早く疲労回復する入浴法を伺いました。
スポーツの後は、血液中に溜まる疲労物質などが増えた状態になるそうですね。早い疲労回復を目的として、早めに血液中の疲労物質を流し去るためには、いつ入浴した方が良いのでしょうか。
運動直後のまだ息があがっているような状態は、水圧などが体の負担になるのでNGです。ストレッチなどで体を十分にクールダウンしてから入浴するよう心がけましょう。
体や息がある程度落ち着いたら、体が冷える前、なるべく早めに入浴をしてください。
疲労回復のためには、早めに疲労物質を流し去って、適切に分解したりエネルギーに変えたりする必要があります。また、疲労した箇所に食事で取った栄養を運ぶためにも血流アップは大切。お風呂の力を積極的に活用しましょう。
血流を良くすることが疲労回復に繋がるのですね。血流が良くなる入浴の仕方を教えてください。
血流を良くするためには、通常の入浴より、少し長めに20分ほど、湯船に入ることが重要です。そのためには温度も重要で、ぬるめの39℃程度が良いです。入浴後の血行促進を維持するためにも、入浴後に急に体を冷やすのは避けましょう。運動後は脈拍数が高くなっていることもあるため、水圧を避けるためにも半身浴でリラックスするのも良いでしょう。入浴後は、筋肉が和らいだり、関節の可動域が広がります。軽いストレッチでさらに柔軟性を高めるのがおすすめです。
「ぬるめ&長め」の入浴が血流を良くする入浴なのですね。入浴と併用して、良いボディケアの仕方や自分の疲労具合を把握する目安がありましたら、教えてください。
スポーツの後に疲れを感じやすいのは脚と言われます。ふくらはぎを下から上に向かってマッサージすることで、脚先に溜まった血をしっかり心臓に流すと疲労回復やむくみ対策になります。
脈拍数は疲労の目安になります。個人差はありますが、毎日、脈拍数を測ってみて、普段より脈拍数の高い時は、自覚がなくても体は疲労している証拠です。
また、よく眠れない、全身の倦怠感がある、集中できない等は、疲労が蓄積している可能性があります。慢性的な疲労にならないように、無理のないスポーツやトレーニングを行うことも必要です。
スポーツ選手などは脈拍数が増えると、練習を少し控えめにするなど、体調コントロールの目安にしているそうです。特に運動を日常的にしている方は、起床時に脈拍を測るなど、タイミングを決めて測定してみましょう。