三島市文化振興基本計画(案)へのご意見と、それに対する市の考え方

該当箇所 意見の概要 市の考え方 反映結果
三島市文化振興基本計画案の26ページ・4行の(5)学校等の役割について 高等教育機関について、一般の方は高等学校と誤解すると思われる。よって、高等教育機関が、短大や大学院、専門学校、高等専門学校等であることを、注釈を入れるとよいと思うが如何か。 ご意見をふまえ、高等教育・研究機関について注釈を追記します。 政策案に反映したもの(一部反映を含む)
三島市文化振興基本計画案の31ページ・16行の(3)取組について AIEについて、これはクリエイティブ教育によって実施される授業であると解釈するが、教育に携わる者であっても、そのイメージが浮かばない。よって、沢地小で試行された取組事例などを挿入した方が良いと思うが如何か。 ご意見のとおり、AIE(Arts in Education)に関するコラムを挿入します。 政策案に反映したもの(一部反映を含む)
三島市文化振興基本計画案の4ページ・6行の「本計画における文化」について 本基本計画は文化振興の対象として文化芸術振興基本法に定める項目があげられ、いわゆる人文系分野に限られています。しかし文化一般には理科系に関連する内容も含めてはいかがでしょう。学校や文化施設との連携においても、理系分野をもっと強調してみてはいかがでしょうか。本基本計画が下敷きにする国の文化振興基本法に「科学」という言葉が入っていないのは、国には科学技術基本計画が別途存在するからです。しかし、三島市には対応する基本計画はありません。三島市には学校教育振興基本計画や生涯学習プランがあります。しかし、守備範囲は初中等教育であり、高等教育に関する部分は言及されていません。 しかし本市には日大(国際関係学部に食育等文化系に収まらない活動あり)、順天堂大(看護学部)、国立遺伝学研究所(生物学一般)といった施設があります。またファルマバレープロジェクト等、創薬基盤を誘致しようという計画もあります。ぜひこれらの団体も貢献できるような「文化」の定義を再考してもらいたいです。 ご意見をふまえ、「また、文化芸術振興基本法に例示されているものを基本とし、学術等も含めて広く捉えるものとします。」に改めます。また、より多彩で質の高い文化活動が展開されるよう、市内の大学をはじめとした高等教育・研究機関との連携を促進してまいります。 政策案に反映したもの(一部反映を含む)
三島市文化振興基本計画案の5ページ・7行の「本計画における文化」について 私たちは、舞台芸術(鑑賞)を通して子育てをする団体なので、分類では「演劇」なのか、子育て文化として「生活文化」になるのか、どちらにも当てはまりづらいと感じています。しかし、「文化芸術で、子ども達の豊かな感性を育む」活動を、三島に根ざして44年間続けてきたという自負が、私たちにはあります。文化活動を行う団体のひとつとして、ぜひ今後もとらえていただきたいと思います。 本市の条例及び計画案では、「文化」を幅広く捉えています。本計画案では参考までに文化芸術振興基本法による分類を掲載しております。同法の分類はあくまで目安であって、これに限るものではなく、また貴団体のように複数の分類に当てはまるような多様な活動もあると考えております。 既に盛り込み済のもの
三島市文化振興基本計画案の19ページ・1~5行の(2)文化活動の支援を強化するについて 「活動の内容や成果をPRするなど継続的な活動を支援…」とありますので、非営利の既存の文化団体が望めば、幼稚園や学校にも広報(チラシ・お知らせ等)できるよう応援・配慮をお願いしたいと思います。 ご意見をふまえ、関係部署等との連携を図り文化団体の活動の支援に取組んでまいります。 今後の参考とするもの
三島市文化振興基本計画案の16ページの①デビュープログラムの充実について  文化の種まきとして、0~3歳の親子に質の高い芸術に親しむ「きっかけ」を贈るのは賛成です。ただ、幼児以降の親子に対して低料金や無料で楽しめる演劇鑑賞の機会が増えていけば、私たちのような既存の市民団体が押しつぶされてしまうのではないかと危惧しています。私たちは単なる「種まき」だけでなく、「人を育んでいく」こともセットだと考え、活動を続けてきました。これからも地域でつながりながら、「文化を仲立ちとした子育て」をじっくりしっかりと続けていきたいと思っています。
 ぜひ、行政には「きっかけ」づくりを、その後は既存の文化団体へと橋渡し(共催、情報提供など)できる仕組みを望みます。行政と市民団体が連携・協働するかたちで文化振興が実現できたらと思います。
本計画は既存の文化団体の自発的・自主的・主体的な活動を阻害するものではありません。ご意見をふまえ、文化団体や関係部署機関等との連携・協働により、文化活動に親しむ人たちの裾野を広げる取組をはじめ、各施策を推進してまいります。 既に盛り込み済のもの
三島市文化振興基本計画案の17ページの①気軽に楽しめる機会の充実 について  質の高い文化芸術は五感を刺激し感性を育み、まさに人生を豊かなものにしてくれます。私たちは、文化芸術の質を高めていくためには、「良き鑑賞者」を育てていくことが大事だと考えています。「良き鑑賞者」には、文化の質に見合った対価(チケット代、参加費)を払い、文化を育てていく役割があると思っています。
 演劇を鑑賞する場合、行政による低料金(あるいは無料)での舞台鑑賞の機会が増えていけば、低料金でしか舞台を享受しない鑑賞者を増やしてしまうおそれがあります。舞台ひとつ創るのには、実際には手間も費用もとてもかかります。舞台の質に見合った対価を払う「良き鑑賞者」がいるからこそ、創造団体はさらに質の高い舞台を創ろうとするのです。
 演劇に限らず、私たちは「良き鑑賞者」が文化の底上げをしていくと考えています。なぜなら、創造者よりも圧倒的に多いのは鑑賞者だからです。行政にはぜひ、この「良き鑑賞者」を増やすような働きかけをお願いいたします。
本計画は芸術家や文化団体の自発的・自主的・主体的な活動を阻害するものではありません。ご意見をふまえ、文化活動に親しむ人たちの裾野を広げる取組を推進してまいります。 今後の参考とするもの
三島市文化振興基本計画案の目次ページほかの「子ども」の表記について  目次ページから最終31ページまでの間に、「子ども」表記が23ヶ所ありますが、文部科学省は2013年6月下旬、公用文中の「子ども」の表記を「子供」に統一した、と複数の新聞が報じ、実際に文科省は7月中旬から、省内の公文書で使ってきた「子ども」の表記を「子供」とするよう徹底している、とのことです。
 ですから、本文化振興基本計画(案)の趣旨を生かすならば、漢字文化理解の観点からも、「子供」或いは「こども」表記の方が適切だと考えますので変更をご検討ください。
 
  尚、参考までに児童文学者の矢玉四郎氏意見を披露します。
「子供」は熟語です。熟字訓というもので、いわば当て字です。コドモという音は万葉のむかしからあります。(中略)江戸時代にコドモに、「子供」という字をあてたようだ。「子供」は当て字で二字熟語です。子ども、こ供とは書けない。と述べています。
本計画は、文化振興基本条例に基づき定めるものであるため、条例に則り「子ども」の表記を用いています。
ご指摘のとおり、文部科学省は省内で「子供」の表記に統一しているようですが、現在のところ各自治体の教育委員会に対し、表記を統一するよう指導があったことは確認できておりません。また、市では、福祉分野はじめとして広く「子ども」の表記を用いているため、本計画においても「子ども」の表記を採用します。
反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の12~14ページの基本方針について 種をまき、庭をつくり、花を咲かす の順番は、庭をつくり・種をまき・花を咲かす と言う順番の方が、自然ではないですか。
変更を検討してください。
本計画では、文化を振興するには、まず、文化との出会いの種をまくことだと考えました。続いて、芽生えた活動を育んでいくことで、文化が広まりその力も高まっていって、また新しい文化との出会いにつながっていくと考えます。この循環のサイクルを花の生育にたとえて、「種をまこう」「庭をつくろう」「花をさかそう」と表現しております。 反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の13ページ・12 行目について 交流の場(庭【ば】)は、場を庭に言い換える必要は無く、最初から交流の庭 で良いと考えます。 ご意見をふまえ、「文化の創造・交流の場として」と修正します。 政策案に反映したもの(一部反映を含む)
三島市文化振興基本計画案の17ページ・8行目について 市民文化会館の次に、身近な文化施設である、公民館を入れられたい。 本計画の推進には、市民文化会館・郷土資料館・佐野美術館のほか、公民館、生涯学習センター、図書館、市民活動センター、大岡信ことば館なども重要な施設であると考えておりますが、ここでは代表的なものを明記しています。 反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の18ページ・10行目について 市民文化会館の次に、公民館を入れられたい。 本計画の推進には、市民文化会館・郷土資料館・佐野美術館のほか、公民館、生涯学習センター、図書館、市民活動センター、大岡信ことば館なども重要な施設であると考えておりますが、ここでは代表的なものを明記しています。 反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の21ページ・8行目について 調査・記録 の次に、・活用を加えられたい。 「①文化資源の把握と活用」全体のなかで、文化資源を調査・記録→整理→検討・実施していくことを表現しています。 反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の21ページ・11行目について 情報を整理します。 を、情報を収集し、整理します。 とすべきである。現状、保存すべきと思われる建物その他の資料の把握が不足しているので、持ち主の都合のみで、一方的に、解体や処分される等の例を見るにつけ、残念に思うことがある。因って情報の収集は急務である。 「①文化資源の把握と活用」全体のなかで、文化資源を調査・記録→整理→検討・実施していくことを表現しています。 反映できないもの
三島市文化振興基本計画案の21ページ・15行目について 計画の策定し、 は 計画を策定し、 の誤字ではないか。 ご意見のとおり、「計画を策定し、」と修正します。 政策案に反映したもの(一部反映を含む)
三島市文化振興基本計画案の8~10ページの現状と課題について 現状と課題
三島市の文化活動の発表の場及び鑑賞の場として提示されている事例は、総て公が関与している催しであるが、民間の力で市民に鑑賞の場を50年以上も提供している団体があることを提示することで、三島市の現状と課題がより明白になるのではないか。ある団体はいわゆるデビュープログラムとして数十年に
わたってワークショップを重ねておられるし、ある団体は年間6ステージで350回以上の舞台を提供しています。その他長年にわたって市民に深く関わって活動している団体などからアンケートと云う一方的な方法でなく意見を聴取する必要があったのではと思うところです。現状と課題は大変重要な討議の入口であるのにもかかわらず、案として提示された文章は、どこの市町の文化振興計画としても使える文面で三島市らしくない。
市内に長年にわたり市民の文化活動を支える取組を行っている団体がいくつも存在していることは、市の財産であると認識しております。
その一方で、まずは行政が関与している事業等について、現状と課題を把握し、事業の活性化に取り組んでいくことが肝要と考えております。
今後も多様な市民の文化活動の現状把握に努めながら、各々の団体・個人の自主的・主体的な活動が活性化されるよう支援してまいりたいと考えております。
その他(質問など)
三島市文化振興基本計画案の16~21ページの施策の展開について 施策の展開
推進の主体となるのが殆ど三島市民文化会館となっているが自主事業や会館主催事業(デビュープログラム等)で文化会館を一般市民の使用が著しく制限される事になる恐れがある。現在でも月はじめの使用申し込み時点で、かなりの土曜日日曜日が先取りされていて、対象月の土日が2・3日しか提供されない時もあり、少ない可能日を3・4団体で抽選することも頻繁に有る。このように三島市民文化会館は県東部地区では事のほか稼働率の高い施設であり、本案にあるように殊更多くの事業を文化会館に背負わせるのは無理ではないか。
ご指摘のとおり、市民文化会館の稼働率は平成26年度実績で大ホール66.4%、小ホール69.9%であり、これは県東部地区ではトップクラスです。また、自主文化事業は平成26年度に24事業実施し、そのうち約6割が土日祝日に開催しております。長きにわたって活動されている団体様には、希望日の予約が取り難くなる等、ご不便をおかけしております。
デビュープログラムの充実等の施策は、市民文化会館の大・小ホールのみならずロビーや屋外スペースを活用したり、また、アウトリーチの形で他の施設で実施したりすることも考えております。誤解を招く表記は改めました。
政策案に反映したもの(一部反映を含む)
特になし 終わりに
本計画について審議会開催中から審議について注視していましたが、会議録等の公開がなされず、不透明の中で本計画が出来上がった事は、一市民としては誠に残念であります。できれば討論の場をもうけて、私たちの心配事は皆無でしっかりした対応策があることを表明していただいてから決定して頂きたい。
本計画の策定にあたりましては、三島市文化振興審議会における審議の他、三島市文化振興基本計画策定委員会及び作業部会を設けて、計画内容を議論してまいりました。
また、計画案についてパブリック・コメントを募集し、いただいたご意見について議論し修正を加えながら、策定しています。
その他(質問など)