史跡山中城跡再整備事業
史跡山中城跡再整備事業の概要
山中城は、戦国時代末期、後北条氏により箱根西麓の急峻な斜面に囲まれた自然の要害に築城された山城である。昭和9年に国史跡に指定され、山中バイパス建設計画を契機に、昭和48年から平成5年まで全面的に復元工事が行われた。三島市制40周年にあたる昭和56年に史跡公園として一般公開されて以降、障子堀・畝堀などの築城術が実際に見学できる歴史学習の場として多くの人に親しまれてきたが、第1期整備時からの経年により、傾斜のきつい堀では土砂の崩壊が発生、木製施設や排水溝などの埋設物は老朽化が進むなど、整備の必要性がでてきた。
そこで、平成21・22年に「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」による改修事業が行われ、平成23年から同25年にかけては「重点分野雇用創造事業交付金」を利用して成長しすぎた樹木の伐採・剪定を実施した。また、「史跡山中城跡整備計画策定懇話会」の平成20年10月8日付最終答申を基本計画に、平成24年から30年の7ヵ年計画で修復事業を実施している。
そこで、平成21・22年に「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」による改修事業が行われ、平成23年から同25年にかけては「重点分野雇用創造事業交付金」を利用して成長しすぎた樹木の伐採・剪定を実施した。また、「史跡山中城跡整備計画策定懇話会」の平成20年10月8日付最終答申を基本計画に、平成24年から30年の7ヵ年計画で修復事業を実施している。
史跡山中城跡再整備事業 年度別整備内容
年度 | 業務 | 再整備内容 | 概要 |
平成24年度 | 発掘調査調査測量設計業務 | 発掘調査 | 再整備範囲12地点の現況把握のための確認調査である。表土から遺構面までの深度データ取得を目的に、市教育委員会が32人工で実施した。 |
再整備検討委員会 | 調査データをもとに2回検討委員会を開催し、測量設計業務に反映した。 | ||
調査測量設計業務 | 再整備範囲の現況測量(18,700平方メートル)と修復の設計業務を行い、実施設計を組んだ。 | ||
平成25年度 | 第1期工事 | 西ノ丸物見台・土塁 | 植栽によって崩落した土塁と自然崩落した物見台法面の再整備。 |
元西櫓土塁(半分) | 植栽によって崩落した土塁の再整備。 | ||
二ノ丸西堀(半分) | 日照障害により崩落した堀法面及び畝の再整備。 | ||
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について2回検討委員会を開催した。 | ||
平成26年度 | 第2期工事 | 西櫓土塁等 | 植栽によって崩落した土塁の再整備及び掘立柱建物跡の平面表示。 |
元西櫓土塁 | 植栽によって崩落した土塁の再整備(平成25年度未着工分)。 | ||
二ノ丸西堀 | 日照障害により崩落した堀法面及び畝の再整備(平成25年度未着工分)。 | ||
二ノ丸西堀橋 | 橋脚台及び欄干部の再擬木化、橋板は木材を使用して補強・再整備。 | ||
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について1回検討委員会を開催した。 | ||
平成27年度 | 第3期工事 | 本丸西堀橋・土塁 | 橋脚台及び欄干部の再擬木化、橋板は木材を使用して補強・再整備。 |
兵糧庫休憩所 | 四阿の柱取替・床張替え、兵糧庫から駒形諏訪神社への排水施設の再整備。 | ||
北ノ丸土塁 | 高木による日照障害により崩落した土塁の再整備。 | ||
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について1回検討委員会を開催した。 | ||
平成28年度 | 第4期工事 | 二ノ丸虎口土塁 | 植栽によって崩落した土塁の再整備。 |
本丸西堀及び土塁 | 日照障害により崩落した堀法面・犬走り・畝・土塁の再整備。 | ||
兵糧庫休憩所 | 兵糧庫からの排水施設の国道接続部分の工事。 | ||
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について1回検討委員会を開催した。 | ||
平成29年度 | 第5期工事 | 岱崎出丸一ノ堀塁 | 日照障害により崩落した堀法面・畝4区画32.9メートル(17区画全長142メートル)再整備。 |
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について1回検討委員会を開催した。 | ||
平成30年度 | 第6期工事 | 後馬場曲輪南堀 | 日照障害により崩落した堀法面及び畝の再整備。 |
岱崎出丸一ノ堀 | 平成29年度未着工分の堀法面・畝13区画109.1メートルの再整備。 | ||
再整備検討委員会 | 再整備工事の実施内容について2回検討委員会を開催する予定。 |
▼山中城再整備工事図