ふるさと探訪
近代の和風住宅 隆泉苑 (平成18年2月1日号)
隆泉苑(りゅうせんえん)は、三島市の名誉市民でもある佐野隆一(さのりゅういち)氏によって昭和10年に造られました。建造当初は同氏が両親へ贈ったものでしたが、昭和52年に同氏の遺族により佐野美術館へ寄贈されました。
「隆泉苑」という名称は、佐野隆一氏の「隆」と三島の湧水の「泉」から成り、御殿川の流域で湧水の流れを上手に取り込んでいます。
敷地面積は約二千坪、回遊式庭園と総平屋建ての伝統的日本家屋が配され、書院の間・数寄屋の間・応接の間など、いずれも吟味された材料を用いて上質かつ繊細に仕上げられています。
また、表門(おもてもん)は幅9m、高さ3.8mで、瓦葺(かわらぶき)屋根や欅(けやき)の一枚板の門扉(もんぴ)などから格式の高さが窺(うかが)えます。
平成9年には国の登録文化財となり、佐野美術館と共に三島市の文化活動の拠点となっています。
【広報みしま 平成18年2月1日号掲載記事】
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