ふるさと探訪
三嶋暦のはなし5 暦注について (平成17年9月1日号)
三嶋暦などの旧暦に記されていた吉凶(きっきょう)のことを暦注(れきちゅう)といいます。
暦注には中国で発生した陰陽五行(いんようごぎょう)思想をもとに、自然に関する事柄や日の吉凶などが記されていました。暦の冒頭部分にはその年の方位に関する吉凶や方位の神様について、各列には最上段から日付、干支(えと)、中段には十二直(じゅうにちょく)、納音(なっちん)、選日(せんじつ)、最下段には日の吉凶等、旧暦には様々な注が記されています。
例えば慶応三年の三嶋暦正月三日を見ると、上から「三日/つちのえむま(戊午)/さだむ(定)/火/ま(間)日/神よし(吉)」となっています。
ちなみに現在のカレンダーにある六曜〈ろくよう(大安、仏滅など)は明治以降一般的になったもので、それ以前の暦には見られません。
これらの暦注について「三嶋暦師の館」で詳しく解説しています。
【広報みしま 平成17年9月1日号掲載記事】
ふるさと探訪(2005年度)
- (第214号) 山本玄峰老師(1) ~白隠禅師と玄峰老師~ (平成18年3月1日号)
- (第213号) 三島に眠る掛川藩主 (平成18年2月1日号)
- (第212号) 江戸時代の文学(4) ~滝の本連水 歌集『雲霧集』~ (平成18年1月1日号)
- (第211号) 江戸時代の文学(3) ~新発見の小説 『敵討田前豪傑伝』~ (平成17年12月1日号)
- (第210号) 江戸時代の文学② ~江戸文学に描かれた三島~ (平成17年11月1日号)
- (第209号) 江戸時代の文学(1) ~滝の本連水と勝俣文庫~ (平成17年10月1日号)
- (第208号) 古今伝授のまち三島(2) ~連歌師宗祇と古今伝授~ (平成17年9月1日号)
- (第207号) 子どもの文具 ~石盤・ノート・鉛筆~ (平成17年8月1日号)
- (第206号) 近代教育の歴史 ~教育勅語~ (平成17年7月1日号)
- (第205号) 明治新政府の法令 太政官高札~五榜の掲示~ (平成17年6月1日号)
- (第204号) 三四呂人形の話(3) 三島が生んだ芸術家・野口三四郎 (平成17年5月1日号)
- (第203号) 三四呂人形の話(2) 三四呂人形に見る「春」 (平成17年4月1日号)