ふるさと探訪
三嶋暦のはなし4 三島茶碗 (平成17年7月1日号)
三島茶碗は、いわゆる高麗(こうらい)茶碗の一種で高麗王朝時代末期から朝鮮王朝〈李朝(りちょう)〉前期(14~16世紀頃)にかけて朝鮮半島で焼かれ、室町時代末期に渡来しました。
象嵌青磁(ぞうがんせいじ)を基盤として生まれ、韓国では、青磁とも白磁(はくじ)とも区別するため粉青沙器といわれています。
日本では、茶碗に印刻(いんこく)された細かい筋状の文様が三嶋暦師の版行(はんこう)する三嶋暦に似ていたところから「三島手(みしまで)」「暦手(こよみで)」と名付けられたといわれています。
自由で素朴な中にも温雅なたたずまいを持つ三島茶碗は、桃山時代の茶人や数寄(すき)者に愛好されました。
時代や作行(さくゆき)、文様等の違いによって、「古三島」「花三島」「礼賓(らいひん)三島」「渦三島」「彫三島」「刷毛(はけ)三島」「絵三島」などに分かれています。
これらの三島茶碗は「三嶋暦師の館」でご覧になれます。
【広報みしま 平成17年7月1日号掲載記事】
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