三島の駅シリーズ2  三島田町駅  (平成18年5月1日号)

 豆相鉄道(現伊豆箱根鉄道駿豆線)は県内で初めての民営鉄道として明治31(1898)年5月に三島町駅(現三島田町駅)から南条(なんじょう)駅(現伊豆長岡駅)間で開業しました。同年6月に三島町民待望の東海道本線三島駅(現下土狩駅)が誕生すると、豆相鉄道は三島町駅から三島駅まで延長され、これにより三島町駅は名実共に市街地の中心駅となりました。

 この三島町駅開設にあたっては、当時の町民の間で駅の設置場所をめぐる激しい論争がおこり、ついには町長の辞任にまで発展してしまいます。このことで一時は計画が頓挫(とんざ)しかけましたが、こうした状況を憂慮(ゆうりょ)した中立派の人々が事態の収束(しゅうそく)を図り、明治31年の開業にこぎ着けました。

 その後、昭和31(1956)年に三島田町駅と改称し、現在に至ります。

【広報みしま 平成18年5月1日号掲載記事】