三島宿の民話
鼻どり地蔵
その昔、光安寺付近の村里(今の日の出町)に伝わるお話です。
田植えが始まり、どの家も猫の手も借りたいほど忙しい時のことでした。
ことに牛を使う田すきが、引き手である鼻取りがいないため、仕事がはかどらず、村人たちは弱り切っていました。
その時、一人の小僧が現れ、手つきも上手に鼻取りをしてくれたので、田植えも順調に進み、みんな大助かりでした。
田植えが始まり、どの家も猫の手も借りたいほど忙しい時のことでした。
ことに牛を使う田すきが、引き手である鼻取りがいないため、仕事がはかどらず、村人たちは弱り切っていました。
その時、一人の小僧が現れ、手つきも上手に鼻取りをしてくれたので、田植えも順調に進み、みんな大助かりでした。
やがて日も傾き、忙しい一日が終わると、小僧はいつの間にかいなくなっていました。
ところが翌日もまたやって来て、次の日もまた次の日も小僧の鼻とり姿が田んぼに見られ、仕事が終わる頃には消えてしまったと言います。
不思議に思った村人が、ある日のこと話し合って、小僧の後をつけることになりました。
不思議に思った村人が、ある日のこと話し合って、小僧の後をつけることになりました。
すると小僧は光安寺の山門をくぐり、 本堂の中へ入って行ったので、村人も追って駆け込むと、本堂の畳には泥のついた足跡が地蔵菩薩の像の下まで続いていました。 鼻取り小僧は地蔵菩薩の化身でした。
情け深いお地蔵さんが、正直に、一生懸命働く村人に手を貸してくれたのです。
それから光安寺のお地蔵さんは鼻取り地蔵と呼ばれ、村人に愛されたということです。
情け深いお地蔵さんが、正直に、一生懸命働く村人に手を貸してくれたのです。
それから光安寺のお地蔵さんは鼻取り地蔵と呼ばれ、村人に愛されたということです。