ふるさと探訪
三島の村名7 沢地(さわじ)(北上地区)―駒形神社(こまがたじんじゃ)― (平成28年7月1日号)
沢地は箱根西麓から流れる沢地川沿いに開かれた集落です。古くから箱根神社と繋がりが深く、戦国時代には箱根権現(ごんげん)(江戸時代までの名称)の神領の記録が残っています。江戸時代まで年貢を納め続けていました。明治以降は毎年各農家から米を集め、御供米(ごくまい)として奉納していました。毎年八月に行われる箱根神社の祭りで、芦ノ湖でお櫃(ひつ)を沈める神事には沢地の米が使用されたといわれます。
沢地の産土(うぶすな)神は駒形(こまがた)神社です。箱根の駒形神社を勧請(かんじょう)したものと伝えられ、古老の話では毎夜馬の神様である「コマガタさん」が村の中を一軒一軒見回ってくださるといいます。コマガタさんが落ちるので縦井戸は設けず、横井戸を掘ったそうです。
沢地川から幾筋もの用水を引き、豊かな水田が広がっていた農村風景は、近年の住宅開発で変貌しつつあります。
▲駒形神社
【広報みしま 平成28年7月1日号掲載記事】
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