ふるさと探訪
歴史の偉人ゆかりの地8 妻塚〈(さいづか)源頼朝4〉 (平成24年11月1日号)
東本町一丁目には妻塚と呼ばれる祠(ほこら)があります。ここには、大庭景親(おおばかげちか)という人物の妻が祀(まつ)られています。
永暦元年(1160年)に伊豆へ流刑となった源頼朝は源氏再興を祈願し、三嶋大社への参拝を重ねていました。その時、平氏の邪魔になる頼朝を殺そうとしたのが平氏に忠実だった大庭景親です。
ある時、景親は夕闇の中で人影を見つけ頼朝だと思い斬り殺しましたが、それは頼朝ではなく景親自身の妻でした。妻は源氏に縁のある人物であり、夫の頼朝殺害を止めようと待っていたのでした。妻を殺したことを後悔した景親は妻塚を建て、冥福を祈りました。
かつては参拝道だったといわれている妻塚の近辺も、今では住宅が立ち並び、妻塚は家々に囲まれるように残されています。
▲妻塚
【広報みしま 平成24年11月1日号掲載記事】
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